三菱電機の社長がとうとう公式に労働基準法違反で謝罪しました。まあ、これ、氷山の一角で、今まで無数の労働問題をなかったことにしてきた。
三菱電機の柵山正樹社長は19日、大阪市内で記者会見を開き、長時間労働による疑いで書類送検された問題について「大変深く受け止めている」と陳謝した。
柵山社長は従業員が職場にいる時間を客観的に把握する仕組みを全事業所に導入したことを説明したうえで「ＩＴ（情報技術）環境の整備、仕事のスリム化などに取り組み、管理者や従業員の意識改革を図っている」と話した。
厚生労働省神奈川労働局は11日、労働基準法違反の容疑で三菱電機を書類送検した。研究職だった30代の元社員に労使協定の上限を上回る残業をさせていた疑いがある。
日本経済新聞: 三菱電機社長、長時間労働問題で謝罪
企業は常にコストベネフィットを考えて行動しているから、賃金未払いや労災隠しをすることが割にあわなくなってきたということだね。
そりゃあ転職が一般的になれば、労働者は組織犯罪に耐え続ける必要はないし、企業側も社外告発リスクが高まるよね。
三菱電機の三六協定の上限は、臨時的な残業時間の延長をしても約110時間。でも実際はそんな時間で仕事が終わる訳はなく、長年にわたって就業記録を「修正」してきた。
裁量労働制以外の社員で、確実に膨大な未払残業代も発生している。そして社員が倒れても、まるで「問題がなかった」かのように振る舞ってきた。
今回のように社長が謝罪するのは実は超簡単。これから問題が起こらないように頑張るって言ってるだけで、過去の組織犯罪はどうするの？ 結局のところ、未払残業代とか全部払わないでしょ！
日本もアメリカのように懲罰的賠償の法制度があれば、現金な大企業は最低限の法律は守るようになるだろう。
でも、大企業はタッグを組んで、法案成立を阻止するだろうけどね。
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