アベノミクスのおかげもあってか、2016年の有効求人倍率は1.36倍と25年ぶりの高水準になっています。

転職市場も活気づいています。日頃仕事内容や職場、給料に不満があった人たちが怒濤のごとく転職しています。

ぼくの働いている職場でも、毎月のように退職者がでています。離職率でいうと年10%くらい。
8年ほど前に、一緒の時期に入社した同期で今も会社に残っているのは13人中たった3人。7割くらいの人は入社1年〜3年で退職してゆきました。

ぼくの働いている会社は典型的な日系大企業系列、親会社も状況はもっと悲惨で、特に30代の中でも期待されているA級人材がバンバン転職してゆきます。

そして、退職者は多いけど逆に新しく入ってくる転職者はほとんどいないという状態です。

なんでこんなに退職者ばっかりなんだろう。冷静になって考えてみました。

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年功序列は日系大企業からエリート人材流出を招くは120%本当だった

日系大企業で転職してゆく人が多いのが、10年後課長クラスになると想定される30代の優秀な中堅社員。

日本の大企業は総じてポストが詰まっているので、どんなに優秀であっても課長は40歳以上、部長は50歳以上と事実上の年齢制限がかけられています。

新卒入社10年目にもなると、めっちゃくちゃ優秀な人は、圧倒的に頭の回転が速くて仕事もできます。

実力的には30代前半で課長クラスになってもおかしくないレベル。だけど、年齢制限によりあと10年は我慢しなければなりません。

さらに、年上の人が人事異動で職場に来ると、典型的な年功序列企業なので自動的に、地位が低くなります。

まずは入社年度が一番重要、次に仕事の能力なので、優秀な中堅社員からどんどん社外に流出してゆきます。

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日系大企業社員の転職先は外資系とコンサルが人気なのはなぜ

就職先は、年齢より仕事の能力を優先してくれる外資系企業、結果さえ出せば高額報酬が期待できる戦略コンサルなどが定番。
例えば、外資系企業ではP&G、Dell、GEなど、コンサルティング会社ではアクセンチュア、KPMG、PwCなど。

日系大手企業から同じ日系大手企業へ転職する人はまわりにまったくいません。

仕事が嫌になってやめるんではなく、頑張っても頑張っても順番待ちをするのに疲れたんです。
だから、同じ年功序列の日系大手企業ではなく、年齢より能力を基準に評価してくれる会社に転職してゆきます。

転職によって日本企業の年齢という壁をあっさりと越えてゆきます。

外資系企業は男女差別なく仕事ができるし、コンサル会社は売る商品はまさに人なので、ずばぬけた成果を出せばマネージャー(管理職)にだって2〜3年で昇格できます。人気なのうなずけます。

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30代の転職は35歳前後で求人内容が異なる

ここまでは外資系企業とコンサルは年齢なんて関係ない、実力主義だってことを書きました。でも、やっぱり年齢によって多少は求められる役割が異なります。

35歳未満

30代前半くらいであれば、まだまだプレイヤーとしての優秀さが重視されます。ただでさえ日本企業では若くして管理職になることは難しいので、例えば32歳で30人の部下がいたなんてかなりまれ。

まずは、プレイヤーとして仕事を自力でキッチリやり遂げられるかが重視されます。

なので地頭が良くて、大企業の本社で10年みっちり働いてきた人はあっさりと内定がでてます。

35歳以上

プレイヤーとしてのみならず、管理職として素質があるかという点も厳しくチェックされます。

少人数であってもチームをまとめた経験があれば断然有利です。転職して2〜3年すれば必然的にマネージャーとしての役割が期待され、コンサルティング会社なら積極的に仕事をとってくる立場になります。

外資系企業やコンサルは、年功序列ではないので、昇格しなければ昇給しないことが普通です。

年齢を重視されずらい外資系企業等でも、マネージャーになる見込みのない人は採用しません。

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知り合いの30代社員が次々に突如転職したよ

もうあまりに転職者が多すぎて数え切れない。たいして優秀じゃない同僚から、え!将来の幹部候補だったのになぜ?という人までこぞって転職。

転職先は一流企業ばかりなので、ちょっぴり嫉妬してしまいます。

会社を去っていった同僚・知人に共通しているのが、今の環境では「成長できない」ということで悩んでいたこと。管理職も全く気づいていなかった。

【実録記】身近な転職成功者にどの転職エージェントに相談したかこっそり聞いてみた

お前いつの間に転職活動してたの? 全く気づかなかった同僚の突然の転職。

すげー企業に転職する人もいたので、どの転職エージェントに相談したのかをこっそり聞いてみました。

まずは、アクセンチュア(戦略コンサルタント)に転職した、オーストラリアの大学を卒業した英語ペラペラな33歳(男性)

どうやら今の仕事に転職したときもリクルートエージェントにお世話になったみたいで、リピートしたんだって。

外資系企業の求人案件に強くて、コンサル専門のキャリアカウンセラーに2週間で3回も徹底的に面接の練習をしてもらって見事内定もらったみたい。



 

次に、KPMGに移転価格(スタッフ)に転職した、USCPAの35歳(男性)

精密加工機器営業をしていた総合職だったけど、なんかの専門性が欲しくて働きながらUSCPAを取得。最初は経理、監査、税務など手当たり次第応募していた。

営業から会計・税務関係の専門職への職種チェンジなので、書類選考が全く通らず苦労してたみたい。そんな時MS-Japanに相談して、英語が得意という強みが生きる移転価格コンサルタントに絞って転職活動を再開。わずか1ヵ月にBig4のKPMGから内定が出ました。

職種未経験なので一番下のスタッフ採用だったけど、見事にキャリアチェンジを成功させました。本人も言ってましたが、MS-Japan管理部門に特化していてBig4とのコネクションもめっちゃ強いんだって。

 

 

最後に、ドイツ医療機器メーカーの日本法人に転職した、経理職経験10年の女性(34歳)

毎日の伝票処理から決算取りまとめまで、何でもできるベテラン社員。

だけど、女性ということで実力があっても管理職になれないんだって。会社の管理職9人中女性の管理職は0人。

35歳を目前に焦りもあって転職を決意して、経理マネージャーのポジションを中心に転職活動を開始。

管理職求人を多く扱っているMS-Japanに相談したところ、管理職経験がないので将来の管理職候補求人を中心に応募する戦略をとるほうが良いとアドバイスを受けたんだって。

戦略変更の結果、4ヵ月かかったけどドイツ医療機器メーカーの日本法人に経理マネージャー候補として無事内定。1年後に外国人の経理マネージャーが帰国するため、1年間の働きが良ければ後任として昇格する予定。

実はこの女性とは同じ大学を卒業してて、時々一緒にお酒を飲むんだけど、いきなり経理マネージャーを目指してたら絶対うまくいかなかったと言ってた。MS-Japanのキャリアコンサルタントのアドバイスを素直に聞いて良かったと感謝してたよ。